今回の旅行の目的の一つに、南部の宗教問題がありまして
タイ南部、いつのころからか爆弾テロなどで日本人にも知ってる方が多くなったと思いますが
その中の最南端の県、ナラティーワートにいってきました。

バンコクの南バスターミナルからローカルの1等のバスに乗り
添乗員の女の子が、私にとってすっかり昨年から当たり前になった
「このタイ人、なんでタイ語下手なの?」
なんて、私の隣の席のタイ人に話すのを聞きながら行くこと約15時間。
マレーシアとの国境の町、スンガイコーロクからスタート。

スンガイコーロクでも軍隊が巡回していましたが
ナラティーワートの町は朝、晩と軍の車両に乗って
軍人さんが警戒にあたっておりライフルなど携帯。
歩きにくい、酒が飲みにくい、そしてタイじゃないと思うくらいに
イスラム色の強い町でありました。
多くのスカーフを巻いた学生や女性を目にし
酒はホントに買いづらく、飲んでいるのを見たのは宿の仏教派タイ人だけ。
イスラムフードがメインに見え、別の国にいるかのよう。

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私自身、宗教を信じない宗教好きでありまして
実際の交戦地以外はどこも危険度は同じと思っていまして
軍人さんにも銃火器にもいい加減旅行で慣れましたので
特にその辺に関しては思うところはありません。

私の感じたことは
基本的には何事もない、人も良い町。
同じ国で国教ではないまでも、ほぼ全国が仏教でありながらの
とくにきわまった宗教的乖離が見受けられる地域というもの。
そして人の生活と、そこに行ってきたといったときのバンコクの知り合いたちの反応に
興味深いものがありました。

仏教国でありながら、人はイスラムを受け入れ
むしろムスリムが際立ち、しかし一般人には宗教的対立はまったく感じない。
ただ暴力はやまず
爆弾テロなど自分たちが置かれる現状を思い、しかし日常として受け止め
・物がうまく流れてこない(?)こと
(実際、セブンイレブンに無くなっているものが多く見受けられた。
 食料品や、服飾など物は豊富でしたが、どうなんでしょ?)
・観光客が来ないこと
(実際旅行者にはほとんど会わなかったしな?
 宿の人からはタイ語しゃべる変な日本人が来たと
 ずいぶん面白がってもらいました(^^;))
それらの中で、目立った悲壮感もなく、一見穏やかに過ぎる日々。
そして当然のようにある軍隊とバリケードの光景。

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今回はナラティーワートとパッタニーと回ってきましたが
日数が足りず、いまいち深いところまでは理解できませんでしたが
「○○?(私の旅名)、今日何食べる??」
と、笑顔で迎えてくれるロティ屋のイスラムの女の子や
バス停を聞いたら
「乗ってけよ!」
と乗せてってくれた水の配達をしてた人。
美味しいご飯と、きれいな景色とあいまって
タイ人すら避ける物騒な地となってしまったタイ南部3県ですが
私は好きになりましたし、この地がまた人の往来であふれることを願う私です。

タイ深南部、爆破・銃撃で死者2人・負傷10人以上
射殺体を路上にはりつけ、タイ深南部
県議選当選者を自宅前で射殺、タイ深南部

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